狭い部屋で5.1chのホームシアターを楽しむ時、スピーカーをどう配置すればよいのか?
目次
一般的に5.1chサラウンドで推奨してるスピーカー配置
これがお馴染みのヤツだ!
世の中のほぼ全てのサイトはこんな図を示して、これが理想ですよ。各スピーカーはこう配置するように心がけましょう。と言ってくる。
スピーカーの高さが80~120cm
リスナーからスピーカーまでの距離が2.7
~3メートル…とか
けっこう広いスペースを想定してるんだよ。
でも、庶民の家のリビングで真面目に再現しようとすると…
フロントはなんとか置けるんだけど、サラウンドがハードル高いよね。
十分に距離をとって、左右対称に等距離にはなかなか置けないもんだ。
けっこうキツイ(笑)
みんな真面目に、この理想通りにはできないにしても、なんとなくイメージを似せて必死に配置しようとする。
それが大切なんだよ。
今のホームシアターの音作りって、7割はAVアンプの自動音場補正機能+各種エフェクトでできている。
それならば、スピーカーの配置は適当でいいのか?といえば、そんなことはない。
ぼくもそうだけど、趣味だから「1ミリでもいい音響で映画を楽しみたい!」という思いがある。
少しでもサラウンド感が滑らかに広がる可能性の高い配置を紹介したい。
部屋がメチャ狭くてもあきらめないで!サブウーファー、センターなしでやりたい人は、【映画館のような音になる4.0ch設置方法30分動画】↓
※参考動画、庶民のメインシステム公開👇
5.1chサラウンドの具体的なスピーカー配置
全体図としてはこのイメージ、
まずフロントの3台を見ていこう
この写真の部屋はぼくの和室で狭いから、フロントLRの間隔は130cmぐらい。
上の黄色いラインが約130cmの正三角形。
もしくはやや横に広い二等辺三角形もあり。近距離の場合ワイドをとりぎみに設置したほうが自然なサラウンドになりやすい。
順番としてはまず、椅子などに座ってリスニングポイントを決めてみよう。
次にリスニングポイントを頂点とした正三角形を計算して、フロントLRのおおよその間隔を決める。
スペースの制限はあるだろうけど、できる限り左右のスピーカーは離して置くといい。
そしてリスナーの真正面にセンタースピーカーを置く。
この時、同一円周上ということに拘るなら、センターはフロントと横並び一直線ではなくやや奥に配置しよう。(リスナーから等距離)
センタースピーカーの効果が最大になる設置はこれ👇
あなたのリビングが広いなら単純に倍にしたり、比率を守ってスケールは自由にやってみてね。
普段の生活でテレビをみたりしているときに、スピーカーがリスナーの耳の高さより上にあることは少ないはず。
サラウンド趣味を普段やってない人は、耳の高さ以上にスピーカーがあるという音響に馴染みがないのよ。
映画館のようなサラウンドの臨場感を狭いスペースで実現しようとすると、ここが決定的にちがう。
耳の高さと同じか、それより少し高い位置にスピーカーを置くといい。
この時、前の3つのスピーカーの高さを全部揃えることがとても重要。
リスナーの耳の高さというのは、高音域が出るツイーターの高さと覚えよう。
フロントスピーカー3台の位置が決まったら次は後ろのサラウンドスピーカーを見ていこう!
リスナーからかなり後ろの方に置くイメージが強いサラウンドスピーカーだけど、実際は真横よりやや後方という感じ、ぼくの好きな角度は左右115度。(センタースピーカーを0度として)
距離は黄色いラインで描かれているところは全て等距離が理想ではあるけど、なるべくでいいよ(^^)/
実際はフロントからの距離はある程度とれて、サラウンドまでの距離はけっこう近くなってしまうことが、日本の住宅事情の場合ほとんどだ。
リビングの5.1ch配置を具体的に知りたい人は↓
サラウンドスピーカーの配置は映画らしい臨場感を演出するのにとても重要だから、もっと詳しく知りたい人は専用の記事を読んで👇
あと、スピーカーをセッティングする時に、どうせやるならとことん精度よくやりたいという人は、レーザーポインターを使うのがオススメ。
サブウーファーってどこに置けばいいの?
これも沢山の意見があるね。
ぼくのシステムはゲーミングチェアに座ってリスニングポイントを設定してるからサブウーファーはここ👇
パソコンデスクの下にサブウーファー+座布団!
これが絶妙なオットマンとなっている。中華製の激安ゲーミングチェアーをリクライニングさせたときに足を乗せると極楽だ!
このサブウーファー兼オットマンの二度美味しい使い方がプロの技👍
フロントの3つのスピーカーの真下という、まあまあ理想的な位置関係。
サブウーファーは床に直置きがしっかりしてていい。
家族に怒られないなら、ホームセンターなどで御影石みたいなしっかりした石材を買って下に敷くと、ソリッドな低音が出るような気がする…
サブウーファーからリスナーの耳までの距離は実測で120~150㎝ぐらい。
部屋の角にぴったりつけるのはNG。
低音がボワンと膨らみ強調されすぎる感じになるよ。
リビングはゆるーくなんでも楽しめる音響にしてる
サブウーファーは指向性がないといっても、.1ch(LFE)は~120hzまで出る。
さらにぼくみたいに小型スピーカーで低音を80hz~200hzまでフロントやサブウーファーに任せるシステムにしてると…
つまり、ほんの僅かではあるけれども音が出てる方向をリスナーが意識してしまう。
だからリスナーより前、フロントLRの間のどこかに設置するようにすると音の定位と繋がりがいい。
これは真似してみてよ。
オットマンサブウーファーはアクション映画の爆発の臨場感とか足に伝わってきて楽しいよ。
まさに全身で感じる音響👍
ただし、普通のシーンや音楽を聞くときはダメだ。
足に振動が伝わると、奮醒めしてしまう。
せっかく映画の世界に入り込んでいたのに、サブウーファーが震えた瞬間!
ぼくはこんな感じで吸音材を下に敷いてから座布団をのせてる。今はほとんど響いてこないけどね✨気になる人はこれも真似してみて。
ぼくはムキになって、ドルビーが推奨する置き方を正確に再現したことあるよ。
ITU-R配置を実際に再現してみるとどんな音響なのか?
ITU-R配置というのは、とことん正確に測って設置してみると、やっぱりけっこういい感じになる。
ドルビーが推奨してるんだから当たり前だけど、サラウンド感を出しやすいと感じる。
ただし、ぼくみたいに狭い空間だとスピーカーが近すぎて音が十分に拡がらない。
この音を一度体験しておくのはオススメ。
それはITU-R配置が飛び抜けて凄いからということじゃない。
ITU-R配置通りにできない環境の人が
「全てのスピーカーの距離と高さを正確に合わせたらもっといい音になるかもしれない…」
という淡い幻想を抱いたまま、今の自分のサラウンドの音にずーっと納得できなくなっちゃうのがもったいないから。
実際は、ここまで徹底できなくてもAVアンプでサラウンド感は作れるからね。
でも1度試してみるといいよ。いろんな意味で納得できるし、その後の自分のサラウンドの方向性が合っているのかを知ることができる。
ここではITU-R配置の詳しい問題点などは伝えきれないから、気になる人は下の記事を是非読んでほしい。けっこう重要な部分だと思う。
ITU-R配置に近い設置が可能で、その音響が気に入ればなによりだ。
ここから先は、超狭い空間でサラウンドやりたい人の為に書いた記事だから、リビングの広さでやりたい人は読まなくて大丈夫。
設置スペースに制限がある人にヒントになるような配置をこれから紹介するから続けて読んでくれ(^^)/
でね、
5.1chは、フロントからサラウンドスピーカーまで全てのスピーカーを同一円周上の等距離に配置することに拘ると、かなりの広さが必要になる。
そこで、自然な音の広がりが成立するギリギリまで全てのスピーカーを接近させたい…
ITU-R配置だとリスナーからの距離を90cmにしても、約6帖間のスペースが必要になるけど、その半分以下のスペースでサラウンドできないか…。
いろいろ試行錯誤してたどり着いた考えが…
ぼくは貧乏でも、部屋が狭くても、本格的なサラウンド音響を楽しめるリアル5.1chを夢見てた。
そして完成した幅1.2m×奥行1.8mスペースの超コンパクト配置がこれ!
超近距離5.1chサラウンドのスピーカー配置
かなり衝撃なビジュアルだがこういうのもけっこういける。
この角度を目に焼き付けておくれ(笑)
すまん!分度器とかないから正確な角度はわからん、この写真を撮影した時のサラウンドはバッチリ決まっていたからこれを完コピしてもらうのもありだ。
もちろんこれは実験なので実用的ではない、しかし5.1chサラウンドはセオリー通りでなくても成立するという一例だ。
庶民の狭いサラウンドを数年研究して、たどり着いたのがこれ↓やっぱりサラウンドは疲れない自然な音響が命。
逆に1メートルを越えるなら、フロントスピーカーはツーウェイスピーカーを使ったほうが音はリアルになる。
横幅と後方に余裕があるなら、サラウンドスピーカーについては、左右後方に角度を慎重に試しながら、拡大させればより音場の広い良好なサラウンドが実現しそうだね。
そんなわけで、いろいろセッティングしていくと、スピーカーの内振りの角度が悩みどころだと思うんだ🤔
例えば、この写真を見るとフロントスピーカーがやや内振りなのがわかるかな?
ここに結論を出すことはできない。スピーカーのサイズや特性によって変わるから。
以下、ぼくの感覚だけど、参考にしてほしい↓
今回紹介したサラウンドスピーカーに使用している段ボールの箱に入っているスピーカーは、6.5センチのフルレンジスピーカーP650K
音が自然に広がるから、サラウンドやアトモス用天井スピーカーにはおすすめのスピーカーだ。安いから買いやすい。
このようなDIYできるスピーカーユニット単体の購入は、Amazonで売り切れならコイズミ無線の通販で買うと安くて入手も容易だ↓
軽いから高所の設置も怖くないよ👇
また、スペースはせまいけど、もう少し予算を出して、ある程度しっかりしたサラウンドスピーカーを使いたいという人ならYAMAHAのB210がオススメだ。
こちらのほうがフロントにより大きなスピーカーを使った場合のバランスがいい
この配置で5.1chサラウンドのスタートラインに立てた!
ドルビーデジタル5.1chサラウンドのせまーいスピーカー配置についてはこれでOK。
しかし、最高のサラウンド実現のために、スピーカー配置と同じレベルで重要なことがあるんだ。
スピーカーの組み合わせが決まり、設置も済んだら、最後はAVアンプの調整機能を使ってとことん音を追い込んでいこう。
調整にはネットフリックスのXミッションのオープニングのバイクのシーンがおススメだ。映像のバイクの位置と、音の位置が合っているかをポイントに調整するといい。
あんまり昔の作品は調整用には向かない。そもそも音の移動感などが不自然なものもあるので、なるべく新しい、音響の優れたもので調整しよう。
一つの判断材料として、サラウンドスピーカーの一つから音が鳴ってるように聞こえているうちはまだ音が溶け合っていない。
AVアンプの詳しい5.1CHサラウンド調整方法については次の記事で解説する↓
ぼくの映画館で使ってるコスパ最高の神機はこれ👇️
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