ホームシアター

「サラウンドマット」は1.5畳の映画館。設置と騒音でホームシアターをあきらめた人へ

庶民派映画音響サイト「ぼくの映画館」が研究開発した、全く新しいタイプのサラウンドスピーカーシステムがある。

くろかわ
くろかわ
ホントはスピーカーで大音響で楽しみたいけどヘッドフォンで映画見てる人っているでしょ?すごく気持ちわかる、近所迷惑とか騒音の問題って常に付きまとうから怖いよね…映画の音響って大音量=感動みたいなとこあるからチマチマした音じゃ楽しくないというジレンマ
えいが子
えいが子
ぶっちゃけ庶民のホームシアターって、スピーカーとかのシステムが買えないんじゃなくて、それを再生する防音を含めた環境のよい部屋を用意するお金がないところに行きつくよね
くろかわ
くろかわ
騒音問題をある程度クリアできて、省スペース、知識不要で設置が簡単、リラックスして楽しめる…そして音響だけはオモチャじゃない映画館の雰囲気を…ワガママを詰め込んで誕生したのがサラウンドマットだ

この製品は「スピーカーが埋め込まれたマットを広げ、その上で映画を見たりゲームをすると楽しい!」という全く新しい体験ができるスピーカーとなっている。

製品の見てくれからは想像もつかないバランスの良いサラウンド音響に包まれるのが最大のウリ。

くろかわ
くろかわ
サウンドバーのような疑似ではない、4つのスピーカーがリスナーを取り囲む本格リアルサラウンドだ

このあたりは数年にわたり庶民のサラウンドを研究してきたノウハウが詰まっている。

えいが子
えいが子
映画を楽しんでいるときにスピーカーが1つも視界に入ってこないというのはいいかも…音も案外ショボくないね、低音はかなり抑え気味やけど

ほとんどの人は初めてみるコンセプトのスピーカーだから少々説明が必要だ。

通常、リビングやお部屋に敷くラグマット。

ラグマットのサイズは185×130の長方形で約1.5畳のスペース。

その4隅にスピーカーを配置。

フロントR、フロントL、サラウンドR、サラウンドLの独立した4chスピーカーが天井に向けて埋め込まれている。

あくまでも単体のスピーカーシステムでアンプは搭載していないので注意。

このサラウンドマットで映画サラウンドを楽しむには、5.1ch以上のAVアンプが必須となる。

「サラウンドマット」は、見た目こそお手軽な製品に見えるが、実際はドルビーアトモス(要対応AVアンプ)まで楽しめる本格的なリアルサラウンドスピーカー。

スピーカーのないところに、疑似的にサラウンド音響を作り出すようなサウンドバーとは一線を画す、正確な包囲感が味わえる。

今のところ、基本システムは4.0chとシンプル。

意図的に、センタースピーカーとサブウーファーを省いた構成となっているが、もちろん環境が許すならサブウーファーを追加すると一気に迫力や臨場感が増す。(フロント、サラウンド共に推奨クロスオーバー値100hz)

音響的にはもちろんこれが最高だが、騒音の問題を真剣に考えたときサブウーファーは抵抗があるという人も多いだろう。

そこで、サブウーファーなしの「サラウンドマット」単体で使用したときでも「低音が響かないギリギリのスペックでテレビ以上の迫力とサウンドバーでは表現できない包囲感やモノの移動感、方向感にこだわった」

くろかわ
くろかわ
悩みに悩んで決めたスペックに悔いはない

必要に応じてお好みのサブウーファーやセンタースピーカーを増設して楽しむというのももちろんOKだ。

また、ドルビーアトモス対応AVアンプなら、さらに天井スピーカーを追加して楽しむなどカスタムも自在。

サラウンドマットの上にあぐらをかいてゲームしたり(実はこれがいちばん多数派なんじゃないかな?ファミコンとか椅子に座って行儀よくなんてやってなかったもんね)、リクライニングチェアや、二人掛けソファーを置いたり、座椅子、もしくはゴロンと転がってしまってせんべいなどをかじりつつ映画を観てもいい。

くろかわ
くろかわ
リスナーはどこまでもぐうたらでいい!しかし音響は常にシュッとしていたかったんだ
えいが子
えいが子
でも完全に寝っ転がると流石にサラウンド感は薄れるね…
くろかわ
くろかわ
スイートスポットはひろくないけどそこまでシビアでもない。サラウンドの設計としては、あぐらをかいた体勢~40cmぐらいまでの座面高のチェアに腰掛けて視聴すると最適な音の広がりを感じられて楽しいよ

*メルカリ公式販売ページ⇒*ハンドメイドの為、在庫0の場合は応相談

1.5畳の映画館!「サラウンドマット」が目指したものとは?

くろかわ
くろかわ
まずは自分のために作ったよ…お金に余裕なくて部屋のスペースもなくて、それでも映画を感動的にみたかったの。音に納得したら急に誰かに使って欲しいと思うようになった

サラウンドマットの開発には「映画館の臨場感を、一般家庭で毎日普通に楽しみたい!」という思いが込められている。

庶民の生活に5.1chを取り入れたらいいんじゃないかい。という提案だ。

AVアンプ(中古で1万円ぐらいのやつでも十分)にファイヤースティックを挿して、スピーカーはサラウンドマットを接続。

フロントL・R、サラウンドL・Rの4本をまず接続
サブウーファープリアウトからアクティブサブウーファー接続で4.1chもいい

それでNETFLIXやディズニープラスなどの映画を5.1chやドルビーアトモスで楽しむのはもちろん、YouTubeや、テレビ(HDMIのARC接続)だって聞ける。

8cmのフルレンジ×4個の構成のおかげで人の声やナレーションの質感は良好だ。

テレビのスピーカーに比べて近くで音が鳴る独特な感覚に最初は戸惑う人もいるかもしれないが、慣れるとナレーションなど明瞭で聞き取りやすい。

マットの上の中心部やや後方なら、あぐらをかいても、正座をしても転がっても常に正確なサラウンドに包まれる

くろかわ
くろかわ
コンパクトなスペースで、映画館の音に近付きたいというロマン、厳密には違うけど雰囲気は十分に楽しめる痛快な商品に仕上がったよ

部屋の環境になるべく左右されない4.0chを目指したところ結果的に、

⭐1.5畳の省スペースで楽しめる。

⭐スピーカーが視界に入らないスッキリとした音響空間の実現。(スピーカー配線も1本にまとめられている)スピーカーケーブル長はゆとりの3.2m。8畳のお部屋でも前方のAVアンプに接続可。

⭐リアルスピーカーのサラウンド音響を実現しながらも、低価格サウンドバーと同等のコストで製作することができる

と嬉しい仕様となってしまった。

しかし、これらは本来ぼくが目指したものではない。

ただひたすら映画を楽しく鑑賞できる音、映画製作者が意図したオブジェクトの位置をしっかり再現にこだわった結果が、こうなってしまったというわけ。

サラウンドマットの性能を最大にする使い方紹介

基本的にマットの真ん中やや後方で映画を観てもらえば、誰でも手軽にサラウンド音響で聴けるように設計されている。

AVアンプで音をいじらなくても、ビットストリームでそのままダイレクトに5.1ch出力してもらえばちゃんと楽しめるようになっているというのがサラウンドマットの最大の魅力でもある。

えいが子
えいが子
えっ、じゃあビギナー用の製品ってこと?
くろかわ
くろかわ
もちろん、音響に詳しくなくても楽しめるのは重要だけど、マニアックな人にも楽しめる拡張性がある。サブウーファーやセンター、トップスピーカー、サラウンドバックを増設して7.1.4chリアルアトモスまで楽しめるからね

左右のサラウンドスピーカーを結ぶ一直線上にリスナーの後頭部が来るようなポジションで映画鑑賞してみよう(少しだけ前がポイント)

視聴高さについて、あぐら~座面高40cmぐらいのチェアに座った時に音の広がりが最大になる設計。視聴高さ(耳の高さ)が70~100cmぐらいのサラウンドが自然に広がりやすい。

AVアンプに自動音場補正機能があればそれを使おう

マニュアルで合わせたい人は、FR(120、0)FL(120、0)SR(90、-1)SL(90、-1)(距離、音量レベル)を参考に

ダイナミックEQオフ、ダイナミックボリュームオフで楽しもう(デフォルトでサラウンド感がしっかりしてるのでAVアンプのエフェクト機能はサラウンド感を曖昧にして、音を悪くする可能性のほうが高い。しかしサブウーファーレスの場合、これらのエフェクトが唯一の迫力を追加する方法でもあるので好みで。

映画は音量が正義。近所迷惑にならない範囲で、ある程度音量を上げると雰囲気がグッと映画館に近づける。

サブウーファーレスは騒音に配慮した苦渋の決断。環境が許すなら、サブウーファーを接続して、低音域を軽く補強するだけでカッコいい音になるよ。

ちなみに小型サブウーファーで少し低音を添えるというのもオススメ

えいが子
えいが子
ねー、これ販売すんの?音はいいけど見た目ダサいじゃん…欲しい人いるかなぁ
くろかわ
くろかわ
今はプロトタイプのみで、一般流通での販売はない。「1.5畳の映画館」は自分のために作ったからな、庶民派ホームシアターを極めたいという思いの結晶だ、手作りだからそんなに作れないし…メルカリで中古扱いで細々出品中

*メルカリ公式販売ページ⇒*ハンドメイドの為、在庫0の場合は応相談

2022年の本格ホームシアターの
不満ベスト5

【高価】…庶民派といっても、ちゃんと映画館っぽい音響にするなら、いろいろコミコミで~10万円ぐらいかかる(コロナでいろいろ値上がり傾向)

【難しい】一般家庭の5.1chは包囲感と移動感を強く感じるセッティングが難しい&スピーカーの置き方も何が正解なのかわからないという人も多いと思う。そしてサラウンドの正しい状態というのがそもそもわからんというのもよくある悩み。

【広さ】通常、ホームシアターを設置するスペースは、8畳以上~ある程度の広さが必要(100インチ以上でやる場合)

【めんどくさい】ドルビーアトモスなど、大量のスピーカー設置がとにかく邪魔、配線や見た目をスッキリさせたいとなると、素人には難しい(ぼくもできない)

【迷惑】サブウーファーがうるさい!重低音は響きやすく、近所迷惑や騒音の問題があるけど、なければないで物足りない。防音の行きとどいた環境を手に入れるにはお金がかかりすぎて難しい。

上記のような問題を全部解決したい…

高いスピーカーを使わずに…

しかし、映画音響専門サイトなので、

音だけは本格的でないといけない…

くろかわ
くろかわ
3万円のメーカー製サウンドバーと同じ程度の音響なら、わざわざ開発する意味ないからね…

そんなことを考えて毎日実験を繰り返してようやく「1.5畳の映画館」は完成した。

えいが子
えいが子
オタクの情熱は伝わってくるけど…とんがった製品すぎて手を出すのはためらうよ

「サラウンドマット」の問題点

くろかわ
くろかわ
自分で設計すると、問題点が全部わかるのがいいよ、因みに欠点はかなりたくさんある

・単体では音がでない。結局スピーカーなので、AVアンプだけは必須(5.1ch以上のAVアンプ)なのが結局ビギナーには手を出しづらい気がする…

・重低音が全くでない。重低音は割りきった仕様。そして低音が少し足りない。重低音の迫力に魅力を感じる人には向かない製品。(サブウーファー使用前提ならオススメ)

・完全ごろ寝だと、音場も下がり、リップシンク(台詞の口の動きと音の場所)がいまいち。

・見た目の全てがいまいちクールではない、ラグの品質も低い、明らかにハサミで裁断した穴からスピーカーが見える手作り感。

・恐らく使ってるのが恥ずかしい、人には見られたくない

・「サラウンドマット」は世界初!誰も知らないので、検索しても情報が皆無。

・メーカー製ではない個人のハンドメイド製品なのでアフターも保証も不安。(万が一、不具合など困ったらお問い合わせページから相談可)

「サラウンドマット」のいいところ

・5.1chとアトモス音声の再生が楽しい、物の移動感、包囲感、臨場感が普通のリアルサラウンドと比べても正確。

・少し音量を上げて聴いても、重低音がでないので近所迷惑になりにくい(リアル5.1ch比。※サブウーファーなしの場合)

・このサラウンド感で映画が見れる安価な製品が世の中に見当たらない、競合する製品がそもそもない。

・任天堂スイッチやPS3、PS4、PS5などコンシューマー機のゲームはほぼサラウンドで収録されているので実はゲームがオススメ。リアルサラウンドは方向感がいまいちと、ヘッドフォンなどでゲームをしているユーザーに使って欲しい。

本来自然に聴こえてくるリアルスピーカーでやりたいはずだから…昔ファミコンであぐらをかいてドラクエ3をやったような姿勢で楽しめる。

テレビの音を少し良くして、パッシブラジエーターで重低音をモリモリに大迫力にするというサウンドバーのような製品ではない。

サラウンド感(包囲感)に全ふりしてる、とんがった製品だ。

・映画やゲーム製作者のサウンドデザインをかなり忠実に再現できる。

・疑似サラウンド特有の音のボヤけがない

・リアルサラウンドでスピーカーが視界に入らない。

・究極の安定した包囲感を、サラウンドに詳しくない人でも絶対に得られるようにしたい。あと部屋の音響特性にも左右されにくい。

先日初のアウトドア(野外)サラウンドマットをやった。

強風と寒さで苦いデビューとなったが、キャンプのテントの中で本格リアルサラウンドを楽しむプロジェクトの為の試験運用だからまぁ…こんなもんだ。👇

えいが子
えいが子
いや…こりゃヤベぇよ。あんたよくこの状況で映画見れるね!


くろかわ
くろかわ
というわけで今後も研究を重ね、庶民のホームシアターの素晴らしさを伝えていくよ

もし、あなたの家に5.1chAVアンプが押し入れで埃かぶっているのなら、DIYで安いスピーカーユニット4個と愛着のあるマットで「サラウンドマット」を手作りしてみたらどうだろうか?

自作も楽しいよー↓

もう少し進化させたら、「サラウンドマットの作り方」記事とかも書きたなぁ…

*メルカリ公式販売ページ⇒*ハンドメイドの為、在庫0の場合は応相談

より詳しくサラウンドマットの開発秘話を読む↓