FOSTEXの6.5cmフルレンジスピーカーP650kで映画を見てるが…なかなか素晴らしい。
正確にはP650kのくせに素晴らしいという感じ。
こんな小さなフルレンジスピーカーで映画を見るとは自分でも思ってなかった。
ある時、「映画音響はどこまでミニマムになれるのだろう?」と思ったのさ。
普通はホームシアターってどんどん良くしたくなるじゃん?
最初はONKYOの5.1chセットで満足してたのに、DALIのスピーカーで揃えてみたくなる。とかね。
そういうロマンはもちろんわかる。
でもある程度音量出すとなると、ホームシアターって近所迷惑なんだよね。
苦情がこないにしても、自分が迷惑かけてそうでドキドキする感じがいやだ。
もっと安心してゆったりといい音に包まれて映画を観たい。
そういうことを言うと、すぐサラウンドヘッドホンをオススメされそうだから、はっきりさせとく。
ぼくはヘッドホン苦手だ。
あの独特の装着感が嫌。2時間ヘッドホンをし続けて映画を観たくない。
お酒飲んでも、お菓子食べても耳がふさがってると味わからないでしょ?
どんなに音が良くても、定位が優れていても頭の中で音がなっちゃうのがどうも苦手だ。
ボディソニック(身体に伝わる振動)も感じられないしね…
※ヘッドホン愛好家の皆さんスミマセン
だから、なるべく映画の雰囲気が味わえる音響でニアフィールドでこじんまり楽しみたいと心から思った。
そこで疑問が湧いてくる。
スピーカー径が6cmぐらいだと、映画の音はどうなるのかな?
フルレンジは高音も低音も不足してるからやはり音もいまいちなのだろうか?
うーん🤔まずはやってみようということになった。
目次
P650kとP650-Eの組み合わせで、映画に最適なシステムを考える。
6.5cmコーンフルレンジ…
なんでか知らんけど、
「ツーイーターがごちゃごちゃ付いた、チャラチャラしたサウンドバーに負けたくねぇ!」
と衝動的に思った。理由は不明。
まず、映画を観るのに低音がないのではお話にならない。
サブウーファーを組み合わせて2.1CHのシステムでいこうと決めた。
P650-Eに入れて鳴らしても低音はでないから、下のほうは割りきってサブウーファーに任せよう。
今回選んだサブウーファーがこれ!
DENON SYS-2020だ。もともと5.1chスピーカーセットの付属サブウーファーをハードオフで単品で買ったもの。
中古で3000円~4000円ぐらいで買える。オーディオの世界では「安物」といわれるのだろう。
しかし、16cmウーファーながら30hz付近まで再生できる。
最初はFOSTEXのサブミニ2というのを合わせようとした。
1つ車で鳴らしてるやつがあったから。
でもサブミニ2は50hzぐらいまでしか低音がでない。
音楽ならいいけど、映画はできるだけ下まで再生できたほうが楽しそうだから、サブミニ2はやめた。
サブウーファーはこれでいく。
P650-Kの高音域は小型の6.5cmだからまぁ得意。20khzぐらいでてるからこれでいい。
音を出すスピーカーユニットは決まった。
次にアンプだが、映画を楽しむならAVアンプしかないだろう。
ONKYO TX-NA609という7.1chAVアンプを使用する。
TX-NA609の下に置いてあるサブウーファーは、DENON SYS-2020
こんなとこ乗っけたら怒られるかもしれないけど…
TX-NA609は中古9800円でハードオフで購入したものだ。2011年製造。
これでP650kとSYS-2020のクロスオーバーを150hzにしてシンプルに鳴らす!
「えっ、そんなに!」
と思われるかもしれないが
AVアンプのクロスは100hz.120hz.150hzのような切り替えなんだけど、P650kがそもそも200hzぐらいから弱くなる。
P650-Eとあわせても恐らく120hzあたりはもう厳しい。
いろいろ試したけど150hzにしてやっと映画っぽい量感が得られた。
クロスオーバーについてもっと詳しく↓
5.1chドルビーデジタルを、DSPを使って2.1CHでバーチャル再生
今回は2.1CHシステム。
バーチャルサラウンドで鳴らす。
映画はVOD。NetflixとAmazonプライムを契約してるんだ。
映画サラウンドを自宅で楽しもうと思ったら、このいづれか一方を契約すればいいよ。
5.1chドルビーデジタルプラス音声をアンプに入力したいのでFire TV Stickを使用する。
このあたりは長くなるから、知りたい人だけ読んでくれ↓
AVアンプに直挿ししてドルビーデジタルプラス5.1chのデジタル音声をAVアンプのDSPで再生する。
DSP設定はぼくのお気に入りがある。
ONKYOのAVアンプならだいたい搭載されているDSP、シアターディメンショナルという機能を使う。
これがバーチャルなんだけど、かなり5.1chに迫る音響で楽しめるから今回2.1CHのシステムに決めたという経緯がある。
もともと2chステレオだと、まぁ…それなりなんだけど、ちゃんと5.1chドルビーデジタルを入力してダウンミックス?させるとなかなかいい。
ぼくの5.1chシステムでしばらく、ドルビーデジタルプラスで再生してから、2.1CHのシアターディメンショナルに切り替えても映画によってはそこまで差がない感じ。
それほどまでに良くできてるんだ。
いろいろ試した結果どうもニアフィールドで特に効果的みたい🤔
目隠ししてたら、リアル5.1chとの差を当てられないかもしれん…
P650kとP650-Eの組み合わせで夢のお一人ホームシアターまであと一歩!
小型フルレンジは定位感がいいといわれる。
この構成で、あとはスピーカー配置を上手くやれば、「夢のお一人箱庭シアター」みたいな音響装置ができるかもしれない…
じつはもう既に、庶民のお一人様サラウンドシアター(本格5.1ch~アトモスまで)を研究中なのだが、これをやっているときに、
「音響としてはもうこれで十分」と満足してしまった。
これは趣味人としてはよくない傾向だ。
普通はもっと、もっと!と人間は欲深いはずなのだ。
それどころか、もっと誰でもお手頃な価格でショボくできないかなぁ?🙄それでいてちゃんと映画の音が出るシステム。
そんなことを考える日々が続いた。
結局いろいろお金がかかる。
高くないといい音にならない雰囲気を業界全体で出してるように思うよ。
だからサラウンド流行んないんだよな~🤔と。
P650Kを3台使用した、安価でちゃんと映画音響を楽しめる5.1chシステムも完成させたよ⇒
「かんすぴ」P650kとP650K-Eの組み立て方法
いよいよ、工作のお時間だ。
※因みに「かんすぴ」とはP650kとP650K-Eと2chアンプのセットで販売してるセット商品の名前。
もちろん、余計なアンプ(付属するのは小型2chステレオアンプ)が不要なら今回のぼくのように単品でそれぞれ購入すればいい。
まずはスピーカーと箱の端子は繋がないで、とりあえずはめてみる。
けっこうギリギリだ。マグネット部をちょっと斜めに入れていくイメージ。
はめたら、木ネジをいきなりねじ込むのではなく、ボールペンなどで穴のセンターに印を4箇所つけよう。
そしていちどスピーカーを箱から外す。
こういう電動工具があれば、下穴を開けよう。
ぼくは2.2ミリの太さの穴開けビットをつかったらちょうどよかった。2.5ぐらいでもいいと思うよ。
この下穴だけどしっかり貫通させてしまって問題ない。
ひとつ注意点としては、電動ドリルで貫通後に箱の中の防音用の綿を巻き込みやすいから注意しよう。
ドリルに絡まると箱の中ででめちゃくちゃになってしまう。
ぼくはそうなった(笑)
気をつけてね。
無事下穴が4つ貫通したら、今度は忘れずにスピーカーと箱の端子を接続しよう。
+(赤)は太い端子、-(黒)は細目の端子だから気をつけて!
接続したら、上の写真の要領で箱にはめる。スピーカー端子を接続しただけで、嵌め込み難易度がメチャあがる。なんだろ…
軽く端子部を押さえながら滑り込ませる。
「端子部が邪魔してさっきよりいれるのが難しいなぁ」って感じ。
はまったら、木ネジにワッシャーをつけて、ゆっくりとネジ留めすれば完成だ。
が、この写真を見てくれ
ぼくは最後のこういう工程は丁寧にやりたいタイプ。
電動ではなく、手でゆっくりドライバーで締める。
対角にバランス良く締め込めば完成✨👍
インシュレーターはついてないがP650-Eの底面には丸いフェルトが最初から貼られている。
庶民の味方のぼくとしては袋ナットをインシュレーターとして使うのをオススメしてる。
難しい音質の変化の話は置いておいて、確実に設置がしっかりするからやっておくといいよ。
番外編として、P650-E-の価格が高騰して3,000円以上するような時期はこういうのもあるよ(笑)でも音は侮れない👇
ぼくが書いた日本一詳しいだんすぴkitの完全ガイド
段ボール+ゲーミングチェアでデスクトップサラウンドの例P650K大活躍😀
ついに最終段階、設置しよう!
今回お一人シアターということで、パソコンデスクを想定する。
椅子に座る。
映画視聴にはリクライニングチェアーも重要なのだが…いいものは値段が高い🙄
そこで、
品質に疑問があったが、試しに中華製激安ゲーミングチェアを買ったら拍子抜けするほど快適だったので記事も書いた↓
サブウーファーの上にクッションを置いて、オットマン代わりにする。
手前のゲーミングチェアーとの高さのバランスを含め快適だ!
足を乗せる。
楽チン😋
ハッキリいって激安ゲーミングチェアーオススメだ。
これ色グリーンだね…ぼくのは色違いのグレー、PUレザーとファブリック(布)で迷う人多いんだよ。カッコよさではPUレザー、落ち着くのは布。
この椅子に座って軽くリクライニングした状態の耳の高さにP650kの高さを揃える。
因みにぼくの場合高さは83cm。
この視聴位置で右の耳の穴からフロントRスピーカーまでの距離が65cmなら、P650kのLRの距離も65cmにして、かなり精密に正三角形を作ろう。
これはちゃんとメジャーで測るように!正確にやるのがポイント。
LRの距離65cm!
Lから左の耳の穴まで65cm よし!
Rから右の耳の穴まで65cm よし!
みたいな感じで気合いを入れて合わせよう。
やることはやった!と自分に思わせることが大事(笑)
設置の最終段階はスピーカーの内振り角度や、やや上に角度(アングル)をつけたりいろいろ方法がある。
スピーカー設置のぼくの考えはこの記事に詳しく記した↓参考にしてほしい。
今回のように2.1CHをやるにしても基本的な考え方は同じ。
最後にぼくがP650-EとP650Kの組み合わせで超ニアフィールドの2.1CHをやる際の配置を記しておく。
LRとリスナーは65cmの正三角形。
上下の角度はつけない。フラット。
内振り角度は5~7°
高さ83cm
かなり近いよ65cmの正三角形は。
P650kとP650-Eの組み合わせの超ニアフィールドということでは、今のところベストのバランスに感じる。
意外と内振り角が僅かなのが不思議なところだけど、これが自然に広がる。
内振り角度は、0~20度ぐらいの間でいろいろ試してみるといいよ。
必要ならアングル(上下の角度)をつけるのも自由だ。
完全フラットがセオリーだけど近距離だし、デスク上の設置環境にも影響を受ける。やってみないとわからない!
角度をつけると音は迫力を増すように聞こえるが、実際は定位は甘くなって音の広がりは狭くなるイメージかな。
その塩梅が難しいけど楽しいよ。
今のところこんなことばっかりやって生きている。
こういうの正確にやらないと気が済まない人にはこんなのもあるよ👇
今後はゲーミングチェアーをカスタムして、
「誰でも座れば簡単に高音質で映画が楽しめる」椅子を開発中だ。
FOSTEXのP650kはその有力なユニット候補なんだよ😆
コンパクトだけど、サブウーファーと上手く合わせて映画っぽい音響を作れるスピーカーだ。
FOSTEXの小型フルレンジは一般的に映画サラウンドには不向きという声がある。
確かに離れて視聴するといろいろ物足りないのは確かだ。ツーウェイのツーイーターから出るような超高音域も不足しているのだろう。
しかし、ぼくはニアフィールドに限定するとむしろ極上の部類だとおもう。
さらに不快な音が出ないので、長時間の視聴でも疲れないのが最高だ。
これは映画音響に重要な部分だと思うんだ。
例えば、P650Kをセンタースピーカーとして使うとこんな感じ↓
ハデさはないが、しっかり設置、調整をした小型フルレンジは、近距離の映画音響で無敵の実力を発揮する。
サブウーファー以外すべてP650Kの5.1chシステムもやりたいくらいだ。
実力派スピーカーとBOX↓合わせて3000円以下の鬼コスパ!
*価格は時期により変動します
ぼくは今回のP650Kの2.1CHシステムに、同じくFOSTEXのFE83enをセンタースピーカーとして鳴らした3.1chの音響も好き。
女性の声がめちゃくちゃ綺麗に聞こえる(笑)
前がごちゃごちゃするから、ビジュアル的には酷いけど、これならもう5.1chでなくてもいいかなという素敵な音響だ。
映画を楽しむのに決まりはない!
でも、今より少しだけいい音で観れたら…
その方法はぼくのサイトに書いてある。
いろいろ読んで映画音響を楽しんでね(^^)/
この記事おわり!
ぼくの映画館使用AVアンプ👇この価格でアトモス対応の神機