ネット記事や、商品使用イメージでよく見かける、Bluetoothスピーカーを車内で鳴らして音楽を楽しむというやつ。
ぼくはホームシアターやカーオーディオのサイトを運営してるんだけど、それでも、お手軽な高音質にちょっと憧れはあった。
Bluetoothスピーカーを片手に気の合う仲間とクールにドライブ🎵みたいなやつ。
でね、
車の純正スピーカーの音は通常、低音のパンチがない。
そこで、流行りのパッシブラジエーター搭載の重低音がビンビンに出るBluetoothスピーカーを、車内に持ち込めば…
目次
車内でBluetoothスピーカーVSカーオーディオ
カーオーディオはお金がかかるし、難しいというイメージがある。
だから1万円ぐらいのコスパのいいBluetoothスピーカーで、そこそこいい音でドライブできたらいいなぁ…
という気持ちはよくわかる。
そこで、ぼくが愛用している特性の違う2つのBluetoothスピーカーを、設置場所をいろいろ変えて検証してみた。
今回検証に使用した、Bose SoundLink MiniやJBL Charge3は部屋や野外など空間が広く開放的な場所では気持ちのいい音がでる。
家電売り場のBluetoothスピーカーコーナーで聞くと、「すげーいいじゃん!」級の高音質。
なんだろね?あれ(笑)
どちらも小型Bluetoothスピーカーというカテゴリーでは評価も高い高音質がうりの2機種だ。
しかし、そんなBluetoothスピーカーでも、車内というガラスやプラスチック樹脂に包まれた狭い空間では、気になることがいくつかあった。
音が1点から聞こえてしまう
低音が過剰に鳴る
音量を上げるとバランスが崩れる
結局聞いていて疲れる音
まず、明らかにここから音が出てますという指向性を強く感じる。もう少しリスナーまでの距離を離せればややマイルドになるのかもしれないが…
これなら車に標準搭載のオーディオで聞いたほうがステレオ感、音の広がりなどが断然いい。
比べてみると、改めてドアスピーカーの左右という、物理的に限界まで左右の距離がとられたカーステレオの広がりを感じる。
それに対してBluetoothスピーカーのLRの間隔は、せいぜい15cmぐらいだもんね。
これはかなり大きいデメリット。
なんだか眠たい音がする純正オーディオから、Bluetoothスピーカーに切り替えて聴いた瞬間、
音のメリハリや低音のパンチは車の純正オーディオより断然あるんだけど、
音の広がりがなくて、特に低音の音圧が強いから、聞いていて次第に疲れてくる。
しかも、ダッシュボードの高さ以上に設置すると、低音が頭に集中して響いてくるのを感じる。
そこで足元や、腰の高さぐらいのドリンクホルダーに入れると今度は高音域が届いてくれない感じになる🤔
その点、車のドアスピーカーの場合はカラダ全体に均等に響いてくるから低音はぬるいけど心地よい。
このあたりも、車の純正オーディオはバカにできない。
ちょっとドリンクホルダーの話をさせてくれ!
メーカーや、評論家の方の記事に「ドリンクホルダーにぴったり」とあるが…
サイズ的にぴったりなだけだからね。
音響的にはステレオを放棄してる時点で完全にBGMとして鳴らしているというレベル。過度な期待はしないほうがいい。
モノラル機や、360°全方位に音が自然に広がるタイプも、車載にオススメのBluetoothスピーカーとして紹介されてることがある。
しかし、車用として購入するならよく考えて欲しい。
ぼくは車内の音楽はステレオで聞いたほうがいいと思うよ。
車で音楽を聞く楽しみのひとつに、けっこう音量が上げられるというのがあるんだけど、この時、ステレオは自然に楽しいサウンドになる。
それがモノラル機だと、
ドリンクホルダーの1点から爆音で音が頑張って聞こえてくる。
これがけっこう悲しい…
個人的にぼくのBose SoundLink Miniは万能で最強と惚れ込んでいたので、少しショック。 これを買いなさい!と熱く語った記事はコチラ⇒
BOSEのサウンドリンクミニは低音お化け👻なので、音量を控え目にして鳴らすと、品の良い高音が聞こえてきてバランスもほどよい。
しかし、車のオーディオと比べてしまうとステージはかなり狭いのが残念なところ。
しかも2万円のプレミアムなBluetoothスピーカーをこんな使い方するのはどうなの…?と思った。 本来はボリューム上げ気味が魂を揺さぶる系なのに…
意外にも車内では低音がマイルドなJBLcharge3のほうが聞きやすかったというのも記しておく。
さらに音量を上げてみると、高音域も刺さるように増幅され、低音はさらに加速度的に盛り上がりバランスが崩れる。
今回の検証結果として、
通常の4スピーカーの車であれば、わざわざBluetoothスピーカーを持ち込んで鳴らすメリットはあまりないという結論となった。
車でBluetoothスピーカーを上手に鳴らすコツ
うん、例えば2スピーカーの車で音が悪くて気になるという人がどうしてもお気に入りのBluetoothスピーカーを車で聞きたいということであれば、
助手席側のフロントガラス手前、左奥に設置が、わりと自然にBGMとして聞ける場所。
向きはドライバーに軽く向けて音量は適量がポイントだ。
ぼくのツイートを参考にしてほしい👇️
これなら音が悪いと感じている車のオーディオよりいい音で聞けるかもしれない。
他にも、いまいちヘッドユニットの使い方がわからないレンタカーを借りた場合や、改造禁止の営業車、トラック、タクシーで働いているドライバーの人達。
こんな時、Bluetoothスピーカーは手軽でいいよ(^^)/
いつものスマホの曲をBluetoothで再生できるからね。
しかし、自分の愛車なら、カーオーディオそのものを高音質化したほうが、最終的な満足度は高いはずだ。
車内でBluetoothスピーカーを高音質で鳴らすのは難しい
というわけで、現在乗ってる車のオーディオが特に音が悪い、もしくは壊れてしまった。
そして、
「たまたまBluetoothスピーカーをもっているから、車で鳴らそう。 」
このような場合を除いて、カーオーディオをBluetoothスピーカー1本で済まそうとするのはおすすめしない。
特に、新車購入時に、
「オーディオはBluetoothスピーカーで聞くからいいや」 とBluetoothスピーカーの使用を前提に考えるのはちょっともったいない。
量販店のBluetoothスピーカー売場や、家で聞いた、あの「いい感じの音」は車内ではかなり違って聞こえる。
やはりカーオーディオは2対のドアスピーカーを基本としたステレオシステムで聞いたほうが、音の広がりがあって高音質を狙える。
詳しくはぼくのサイトのカーオーディオでもいろいろ説明してるから参考にしてほしい。
あっ、ぼくは貧乏だから
「庶民のカーオーディオ」という視点でやってる。
なるべくお金をかけずに楽しい音をコンセプトに考えてるよ。
車で高音質なら純正オーディオをちゃんと鳴らそう!
ぼくはBluetoothスピーカー大好きなんだけど、車の中での使用はおすすめしない派だ。
ダメというより、本領を発揮できないから可哀そう…といった感じだ。
この残念な感じは経験したことある人結構いると思うんだけど、
ポータブルタイプの小型Bluetoothスピーカーはどんなに頑張って高音質といっても、ドライバー口径がせいぜい4.5cmとかそんなものだと思う。
それでパッシブラジエーターと合わせて頑張ってるんだけど、そのゆとりのなさが、やはり聞いているリスナーに緊張感を抱かせる。
どんなに高音質といわれてもね。
それなら安物と言われたって、チューンナップサブウーファーを車に取り付けたほうがゆったり量感のある低音を得られて、ドライブも楽しくなるよ。
それに、車の純正スピーカーがショボいといっても 、それは16cmぐらいのウーファーなんだ。余裕が違う。
素人だってDIYでドアスピーカーをデッドニングしてもいいし。
カーオーディオも楽しいよ(^^)/