カーオーディオ

ハイパスフィルターのない純正ナビにサブウーファーは無駄なのか?

ちょっと純正から音を良くしたいと思った時にでてくる疑問だよね。

ネットで調べると、「サブウーファーを導入しよう!」と簡単に言ってくれちゃうけど、実際には取り付けの不安と、上手く調整できるかの不安がつきまとうのが普通だよ。

取り付けはYouTubeで「サブウーファー 取り付け」で検索すれば問題ない。フロントスピーカーラインに割り込ませる方法とか無数に出てくる。

純正デッキ(ナビ)に、チューンナップサブウーファーを取り付けていざ鳴らしてみると、迫力は増したような気がするけど、低音にキレがないような気がする…

調べてみるとると…どうやらハイパスフィルターって機能がないじゃん!となる。

そこでこの記事を読んでほしいわけさ。

ハイパスフィルターのない純正ナビにサブウーファーを付けた音はどうなる?

いきなり結論を言うと、キレのある原音に忠実な低音域を再生するのは厳しい。

音が重複してしまうポイントができてしまうから。

しかし、完全な純正のシステムに比べると、低音がしっかり出せるから音楽性は豊かな音になるよ。

だからハイパスフィルターをかけられないからといって、サブウーファーの導入をあきらめるというのは少しもったいない気がするのだ。

ちゃんとその仕組みとしての不利を知った上での利用なら、前向きに頑張ってほしいし、同じオーディオ好きとして応援したい。

まず、オーディオの世界では中音域を鳴らすウーファーと低音域を鳴らすサブウーファーを組み合わせるときに、バランスよく音が繋がるように調整する仕組みがある。

それがクロスオーバーと呼ばれるもの。お互いの出音を少しずつ落としながら2つのスピーカーをバランスよく繋ぐイメージ。

中音域を受け持つスピーカーにはハイパスフィルターをかけて、低音域を受け持つスピーカーにはローパスフィルターをかけるというのが一般的なんだよ。

AVアンプや、社外のヘッドユニット、社外ナビと呼ばれるものにはこのクロスオーバー機能がもともと備わっているから問題ない。

また、「純正だけどもともと両方あるよ」という車種に乗ってる人もサブウーファー導入のハードルは低い。この記事を読む必要はない。

しかし世の中の99%の純正(ナビ)の場合は、接続するためのサブウーファーのライン(RCA)出力も、クロスオーバー(ハイパス、ローパス)調整機能もないのが普通。

えいが子
えいが子
ハイパスフィルターもローパスフィルターも両方ないの?ムリじゃん!
くろかわ
くろかわ
純正デッキにはハイパスフィルターもローパスフィルターもない。しかしローパスフィルターだけは購入したチューンナップサブウーファーに備わっている

まずいったん、ハイパスフィルター機能はあきらめよう。

しかし、通常カーオーディオ用のチューンナップサブウーファー(因みにパワードサブウーファーというのも同じもの)にはローパスフィルターが備わっている

👆️このリモコンみたいなのにダイヤルあるの見える?

手元でサブウーファーの音量とローパスフィルターの周波数を自由に調整できるから便利。

社外デッキのようにクロスオーバー機能が内蔵されている場合はリモコンを使わず、デッキ側で調整するのが一般的。

うまり、まとめると…

純正デッキ(ナビ)のフルノーマルの車に、いきなりサブウーファーを取り付けた場合は、フロントスピーカーから自然に出る低音とサブウーファーの低音を併せた音が出てしまう。

どう思う?なんかバフバフした低音が出そうな雰囲気を感じるよね(笑)

ぼくは庶民的なホームシアターなどを研究してるし、カーオーディオも高級なモノは使っていない。それでも長くやってるから結局10万円以上かかってしまっている。

でもね、自分の車の音が好きで満足していながらも、いつも思うことがある。

今ならもっとシンプルにお金をかけずに気持ちのいい音を楽しめるはずなんだと。

だからぼくはこの記事を書きながら、わざとフロントスピーカーのハイパスをスルーにしたりしてサブウーファーのつながりを再度検証したりした。

勿論、クロスオーバーの機能を使って80hz~100hzあたりでサブウーファーと接続させるのがセオリーではある。

でもね、ぼくはフロントスピーカーをフルレンジで鳴らした音にはっとさせられたことが何度もある。

曲によってはハイパスをかけてない状態でいい感じに聞こえる曲だってあるんだ。例えばライブ音源なんかは雰囲気がいい。

ものすごく整ったスタジオで収録された音源だとベースの音階が聞き取れない。よく聴くと低音重複部分の膨らみが気になってしまう。

しかし、理想的なはずのハイパスフィルターにもメリットとデメリットがある。

ハイパスで低音をカットすることで余計な共振が抑えられ中高音域が美しく再生できる。これはメリット。

余計なフィルター(ハイパス)を通さない音のほうが、自然な音に感じる。音を弄れば、微妙に劣化するもの。これはデメリット。

こういうことを意識しながら調整していくのがポイント。

例えば純正からの第1歩としてDIYでデッドニングをしたとする。

「低音はタイトな感じになったけど、低音がスッキリしすぎてしまったかも…質がいまいちでも施工前のほうが量感があったかなぁ…」と感じるような人は、ハイパスのないサブウーファー導入でも、調整をしっかりすれば音が段違いに良くなる可能性は高いよ。

ハイパスフィルターのない純正ナビでもサブウーファーをつけてみよう

カーオーディオを楽しむのに、低音を補うということはとても重要。

グルーヴ感っていうの?そういう音楽がもつリズムの楽しさを支えているものだから。

ぼくは庶民のオーディオを研究しているから、あんまりお金をかけてほしくないというのがある。

デッキも社外品に変えて、サブウーファー出力があるからサブウーファーも買って、デッドニングキットも買うともっと音良くなるよ、あとスピーカーも5万円のツーウェイの買ってね!

本音を言えば全部やってもらいたいよ。

だけどさ…普通そんなに予算ないでしょ?

新車で買って音響は何もしていない人が、音をちょっと良くするために何する?という問いに答えたかったというのもあるしね。

フロントはフルレンジで素直に鳴らして、サブウーファーのローパスとボリュームの設定で気持ちよく聞ける音に鬼調整してみるというのもぜんぜんありなんだということを強く伝えたい。

これを言うのは僕だけだと思うけど。

そしてやはりもっと!となればデッキを調整機能豊富な社外品に換えたり、ステップアップしていくのも楽しい。

でも乏しい機能を駆使して低音を気持ちよく出せるように試行錯誤した経験は必ずその後の調整や音作りに活かされる。

早い段階でサブウーファーの音合わせに慣れ親しむことが、カーオーディオを気持ちよくする近道だと信じて進めていこう。