いちばん多い質問は「PS3で5.1chサラウンドをやりたい。HDMIでAVアンプに繋げた時の、音声出力設定のビットストリームと、リニアPCMではどちらに設定した方が音が良いですか?」
※この記事は2009年9月発売の2000A(中期型)以降のPS3について、2021
年に解説してる(後半で00番台の初期型についても解説あり)
プレイステーション3で映画やゲームを5.1chサラウンドで楽しむときに、せっかくなら最高の音質で楽しみたいからぼくもそこで…うーん🤔となったよ。
みんな考えることは一緒だね。
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目次
①PS3で5.1chのBlu-ray映画鑑賞は【ビットストリーム】を選択する
PS3ホーム画面から、設定⇒ビデオ設定⇒BD/DVD-音声出力フォーマット(HDMI)⇒と進んでも同様に【ビットストリーム】に切り替えできる。
どちらで設定しても同じだけど、聞き比べるなら再生中切り替え操作できる△ボタンからがお薦め。
同じくDTS-HD Master Audioもいける(PS3-2000A以降)。リアル5.1chをやる場合は、HDMIケーブルでPS3⇒AVアンプに接続してビットストリーム出力にしておけば、あとは難しいこと考えなくてOK。プレステ3が対応している範囲で最適なチョイスをしてくれる。
これが【ビットストリーム】にした時の、【PS3の出力表示】と【AVアンプのディスプレイ表示】この状態でBlu-ray映画を楽しもう。
これが【Linear PCM】にした時の、【PS3の出力表示】と【AVアンプのディスプレイ表示】この状態だとドルビーTrueHDで再生できていない。
もちろんこれでもちゃんと音は出るし、サラウンドで再生される。
実際にぼくは試せていないんだけど、初代PS3(00番)がHDサラウンドのビットストリーム出力をサポートしていない状態というのはこれだと思う。
PCMマルチ出力でもAVアンプとHDMIデジタル接続だから、AVアンプ側の各種音場設定(距離、イコライザー、音量レベル等)も有効になるから安心して(^^)/
映画も普通に見れるよ(^^)/
しかし聴き比べてしまうと、ドルビーTrueHD のほうが映画的な表現が良く感じるんだよね。
センターから出るセリフもしっかり前に出てくるし。
あと切り替えたらわかるけど、リニアPCMは再生音量がやや小さくなる。そして迫力がないと表現する人も多いけど、あっさりした高解像度という印象で悪くない。ノーエフェクトって感じ。
昔のソフトでは正直差がわかりにくいんだけど、レディ・プレイヤー1のBlu-rayのように、
対応音声フォーマットに「ドルビーtrueHD ドルビーアトモス」と表記のある作品に関しては空間表現力がかなり違って聞こえた。
ぼくは個人的にドルビーtrueHDが好きだから(^^)/
まぁ…興味のない人にとっては全く同じに聞こえるし、切り替えて聞き比べないとわからないレベルの差ではある。
でもそこにこだわるのが趣味だからね(^^)/
初期型PS3のビットストリームVSリニアPCM論争の歴史を振り返る
👆初期型PS3 本体めちゃ重いよw
この話題が熱かったのは2006年頃、もう15年ぐらい前になる…
当時はまだ、ドルビーTrueHDに対応したAVアンプなど庶民には手の届かないものだったし、 ぼくが持ってるような低価格機ではそもそもHDMIすらなく、光デジタルで繋ぐ人が多かった時代。
でも光デジタルだと 【Linear PCM5.1ch】は出力できない、2chまで。
だから音質は非圧縮の 【Linear PCM5.1ch】が最高級とか、出たばかりのPS3はソニーの技術が詰まった夢のスーパーマルチプレイヤーだったわけさ。
当時は、そこらのメーカーのDVD/BDプレイヤーより高性能だったしね。
その名残で当時の記事を読むと、常に Linear PCM 最強説が目立つ。
憧れ補正あるね。
実際スペック的にはいいんだけども、対応ソフト側の事情が変わってきた。
ドルビーアトモスなどのオブジェクトオーディオフォーマットの登場、AVアンプや、HDMIのバージョンも上がっていて、当時の記事の情報だけ読んでいると違和感があるものが多い。
因みにPS3の初期型はドルビーTrueHD・DTS-HD Master Audio をビットストリーム出力できない。
Blu-ray映画ソフトの【ドルビーTrueHD 5.1ch】対応作品を再生する場合は【 Linear PCM5.1ch 】での出力になる。*AVアンプがマルチチャンネルリニアPCMに対応している必要あり
そう考えると、初期型PS3だからといって、ドルビーTrueHDやDTS-HD Master AudioのBlu-ray映画が楽しめないと考えなくていいんじゃないかな?
ぼくの聞き比べでは、好みの差はあると思うけど、 Linear PCM5.1chでの映画鑑賞も ドルビーTrueHDに迫る音響が確認できた。
PS3中期型以降のモデルに比べて、映画を観るときだけ音声フォーマットの選択肢が少し制限されるということを覚えておこう。(PS3のゲームはそもそもドルビーTrueHD対応の作品がないから同等、PS4からはゲームもHDサラウンド対応)
そのかわり初代はプレステ2のソフトが遊べたりSACDの再生ができるのが特徴だ。
②PS3でゲームのサラウンド5.1chを設定する方法【HDMI⇒手動】をカスタムして使う
PS3ホーム画面から、設定⇒サウンド設定⇒音声出力設定⇒HDMI⇒自動⇒と進むと、
現在HDMIで繋いでいる機器の情報を読み取って、👆画面のように自動で出力可能フォーマットが表示される。
例えば、モニターに直でHDMI接続すると…さすがにステレオだけだよね。
PS3でゲームするときのぼくのお薦めサラウンド設定はこれ!
ゲームは、【Linear PCM 5.1ch 48khz】で楽しんでいる。
出力フォーマットに「ドルビーデジタル5.1ch」を加えてしまうと、ゲームをしたときに、優先して ドルビーデジタル5.1ch になってしまう。
そのためこのような手動設定にしてあるんだよ。
通常ゲームや、Blu-ray映画で48khz以上のサンプリングレートで収録されていることはないから、他の大量のチェックボックスは外してしまっていいよ。
*アトモスでさえ48khz24bit、過去に「AKIRA」が ドルビーTrueHD 192khz 収録で発売され話題になったけど、映像のあるBlu-rayはほとんど48khz 。
あとは、チェックボックスを外せない、2ChステレオのCD、DVD/BDそれぞれの出力が残っている感じ。
これはゲームの設定ということで解説してるけど、注目してほしいのは ドルビーTrueHD(DTS系も同様) 。
これを外してしまうと Blu-rayで映画を観た時に【ビットストリーム】にしていても 【Linear PCM 5.1ch 48khz】再生になってしまう。
さきほど解説したBlu-ray映画を最高音質で楽しむなら ドルビーTrueHD(DTS) のチェックは入れておこう。それでもゲームサラウンドには影響はないからね。
さて、何故ゲームは 【Linear PCM 5.1ch 48khz】 なの?という話なんだけど、
PS3のゲームソフトは基本的にリニアPCMかドルビーデジタルの2択。
ドルビーデジタルは音の輪郭が甘い気がするのと、うるさく感じる。
ちょっとわざとらしい音(笑)
PCMはスッキリ繊細な空気感がでていて好み。PS3のゲーム音響製作者の意図するデフォルトはこっちじゃないかな?
ぼくはゲームの世界は詳しくないから参考程度にしてね。
これも実際聞き比べて好きな方を選べばいいよ。
ぼくの感覚として…
*たま~にあるDTS5.1収録のソフトが悩む。 【Linear PCM 5.1ch 48khz】 にしたければ、この時だけDTSのチェック外してもいい。
最後に映画音響サイトの管理者として伝えたいのは…
音声フォーマット<スピーカー配置と調整<映画(ゲーム)ソフトの元の音作り
つまり、AVアンプの調整のほうが重要
このあたりを意識して鬼調整した5.1chサラウンド環境を作れば、ゲームもめちゃ楽しくなるだろうね(^^)/
これからPS3買うなら中期型以降、できれば最終型が故障リスクとか考えるといいんじゃないかな…