出典:DENON公式マニュアル
ラウドネスマネージメントとは、映像作品に含まれているいちばん大きな音と、いちばん小さな音の差を圧縮する機能だ。
ラウドネスマネージメントって何?
映画館なら突然の大音量とかぜんぜんOKなわけじゃん。むしろお客さんは喜ぶ。
またその逆も得意なのが映画館、防音が凄いから静寂の表現にも優れている。
静まり返ったシーンの、役者の小さな囁き声も、お客さんはみんな行儀よく静かに映画鑑賞するから聞き取れる。
映画館で上映するために作られた、マスタークオリティの音源はこの音量の差が極端なのよ。
これをホームシアターでそのまま再生すると…
登場人物のセリフがちゃんと聞き取れる音量にして映画を見ていて、劇中で爆弾が爆発すると大音量過ぎちゃうのよ。
「さすがにこれは近所から騒音クレームくるな…」とびびって、爆発音が鳴ってもギリギリセーフぐらいの音量にしてしまうと、今度はトム・クルーズが何言ってんだかわからない小声になってしまう。
だから、「ホームシアターの場合はラウドネスマネージメントをオンにして、音量差を小さくして観るのが現実的だよね?」という親切な機能が標準でついてくる。と理解すればいいよ。
AVアンプを使うと、ラウドネスマネージメントや、他にもたくさんの補正機能があるよね。
これをひとつひとつ、自分の環境に照らして、オンにすべきか?オフにすべきか思い悩むことってあると思うんだ。
ぼくのAVアンプはDENONのX1600H。
マランツのAVアンプも同じ販売グループらしく、取説は共通みたいだからDENON、マランツユーザーは参考にしてほしい。
それでは具体的に解説しよう。
この記事の内容は動画でも見れるよ↓
ラウドネスマネージメントのお買い上げ時の設定はオン
マンション、近隣に気を遣う環境で音量を上げて映画鑑賞ができない場合
自然なサラウンド感や、定位感より映画的な迫力を重視したい時
ひたすら爆音ドンパチの戦争系映画を見るとき
家庭用AVアンプの初期設定として、お手軽にホームシアターするには、ラウドネスマネージメントが最初からオンというのは妥当な機能ともいえるのよ。
映画館と家ではスピーカー性能も、空間の音響も違う。ホームシアターという条件下で、いい感じで再生できるように、プロが考え抜いたモノが各種補正機能だから。
だから素直に音響メーカーのデフォルト設定でもいいとは思う。
でね、ここからがこの記事の本題。
まず設定変更の方法は
セットアップ⇒オーディオ⇒サラウンドパラメーターと進む
ラウドネスマネージメントのお買い上げ時の設定はオンになっている。
だからドルビー系音声の場合はダイナミックレンジ圧縮がオートで作動する。
因みにラウドネスマネージメントをオフにしておけば、
ダイナミックレンジ圧縮は動作しないのでオートのままでもいいよ(^^)/
基本的にお買い上げ時の設定が最適と考えるタイプなんだけど…
ぼくの推奨はラウドネスマネージメントをオフ。
ラウドネスマネージメントをオフにして聞こえてくる映画本来の音を聞くというロマン
ラウドネスマネージメントをオフにした瞬間、低音の量感が減るような感覚がある。音量そのままだとね。
ソースによっては逆にボリュームが上がる場合もある。
ここで直ぐによくわからん…で元に戻してはいけない。
よーく、サラウンド感や音質を感じてみよう。できれば少し音量を上げてほしい。
音のつながりや、空間の広がりがよくなるはずだ。映画本来のダイナミックレンジが広いって、つまりカッコイイ音なんだと気が付く。
こればっかりは試してもらわないとわからないと思うんだ。
例えば「アリースター誕生」など音楽系映画を見るとわかりやすい。
楽器の音がまず違う、ドラムの音、レディ・ガガのボーカルの艶が違う。
ドンパチ系の戦争映画はそこまでわからないかもしれないけど、大爆発など起こらないしっとりとした世界観の映画を見るなら、ラウドネスマネージメントをオフにしないと、せっかくのマスタークオリティの音源がもったいない。
日本車が速度180キロで、リミッターが働くのに似てる感覚。
ホントはもっと出るわけじゃん。GTRとか。でも購入時はリミッターがかかってる。
このリミッターをカットすることに似ているのかも、あとは音量に気をつけて…。
ホームシアターシステム全体の性能が高い
防音が整っている、音量を上げれる環境の場合
音楽主体の映像作品を鑑賞する時
とにかく映画館…いや!
製作者の想いを再現するロマンを感じたい👈ぼくはこれ(システムはショボいけどね(^^)/)
ということでおすすめなんだけど、注意点は2つある。
⭐だんだんと映画館のリアリティを求めて、音量を上げがち(笑)
⭐ラウドネスマネジメントをオフにするとダイアログノーマライゼーション機能も効かなくなる。
ダイアローグノーマライゼーション機能とは、「映画の収録ボリュームはいろいろだけど、登場人物の会話は、どの作品でもだいたいこのぐらいの音量だよね?その辺を基準値にして自動的にレベル調整してあげたらユーザーも楽チンだろ?」というもの。
Blu-ray作品によって違う音量レベルも、そのまま再生される。
ディスクを入れ換えたらボリュームはマニュアルで調整しよう。
まあ、高音質で楽しむためなら大した問題じゃないよね(^^)/
もし、デノンやマランツのAVアンプで映画を見ているなら、ラウドネスマネージメントオフも是非試してみてね。
好きな方で映画を楽しんでほしい。