ホームシアター

「君の名は。」を観ようとしないホームシアター愛好家【素晴らしき空間オーディオ紹介】

これはつまり、ぼくのことだ。

ぼくはホームシアターオタク、それもどちらかといえば映像より、音響を重視するタイプ。

「君の名は。」が公開当時話題になっていたのは知っていた。

しかし、なんといか…若年層をターゲットとしたような絵と大衆に大いにウケたという文法から

「まぁ、サラウンド音響を楽しむ作品ではないだろう」と勝手に決めつけて放置していた。

Netflixで2022年に配信が始まりなんとなく再生するまで、その圧倒的に作り込まれた音響空間を知らずに…

「君の名は。」という作品は2016年製作となっていて、まだ当時はあまりドルビーアトモスだの空間オーディオというのは今より知られていなかった。(今でも大して変わらないけど…)

ところが実際にNetflixの配信を7.1chサラウンド環境で再生してみると、素晴らしく没入感がありすっかり感動してしまった(音響に)

ぼくは普段、Netflixのアトモス配信作品をみることがわりと多いのだけど、「君の名は。」の5.1chの音響クオリティはそれらを越えるインパクトがあった。

そして、嬉しい驚きと、少し悲しい気持ちになったのだ。

圧倒的にステレオ再生で視聴される「君の名は。」

データはないよ。

なんとなくぼくの妄想でものを言うと、恐らく「君の名は。」はスマホやタブレットやテレビでステレオ再生で視聴されたものが9割を超えるだろう。

つまり、ほとんどのユーザーは製作者側が用意したサウンドデザインを知らないまま「君の名は。」という作品を見て感動したりしているのだ。

さらに、ぼくが今まで見なかったように、ただでさえ少ない、ホームシアター愛好家達も「君の名は。」を5.1ch以上のリアルサラウンドで見てないのではないか?

もっと言えば、サラウンドジャンキーが、最も音響に期待しないようなジャンルの作品に見えてしまっていたのではないか?

と勝手な心配をしてしまったのだ。

もう一つの可能性として、ぼくの感性ではたまたま良かったと感じただけで、多くの人には大したことない音響なのかもしれない。

「君の名は。」のサラウンド音響はここが素晴らしい!

例えば主人公が教室の机を手でバシッと叩くシーン。この音がとてもリアルで立体的に自分の眼の前に迫ってくる。

ホントに机を叩いているように聞こえる。

この映画の見どころの頭上を彗星が前方に流れていくシーン。

物凄く高さ表現が優れているわけではないのだけれど、自然に音が流れて、美しい映像世界に引き込まれる没入感が凄い。

ぼくは7.1chシステムで聞いているのだけど、視聴中ずっと楽しかった。

ここで全てを語ることはできないけど、ホームシアター愛好家で「君の名は。」を、まだ観ていないという方は、ぜひNetflixで配信しているのでサラウンド音響を楽しんでほしい。

ドルビーアトモスだけが最高のサラウンド音響ではないよ!という勉強になる作品でした(^o^)