「ミニオンズ」「ペット」などのヒット作を手がけるイルミネーション・スタジオによる長編アニメーション。 コアラのバスターが劇場支配人を務める劇場は、かつての栄光は過去のものとなり、取り壊し寸前の状況にあった。バスターは劇場の再起を賭け、世界最高の歌のオーディションの開催を企画する。
2016年製作/108分/アメリカ
出典:映画.com
*2021年5月ドルビーアトモス5.1.2chで視聴(Blu-ray)
SING/シングを20文字でレビュー
日本の宝!MISIAが歌ってくれるのは日本語吹替えで見た場合。
吹替えの音声は、通常のドルビーデジタル5.1chだ。
これがちょっとくやしい。
我々日本人としては、世界中の人達にMISIAの歌声をドルビーアトモスサウンドでお届けしたいのに…
ここだけが、サラウンドレビュー記事としては、残念なんだ。
そうは言っても、さすがにMISIA、安定の歌唱力で魅力してくれた。
両方みたけど、さすがに全体の音響は、オリジナルのアトモス再生に軍配が上がる。
SING/シングのサラウンド音響は4.8
ぼくはワイルドスピードメガマックスが好きなんだけど、SINGみたいな作品を見てしまうと複雑な気分になるよ…
ワイスピといえばアメリカの不良が重低音のクールなカスタムカーに乗ってストリートを流すみたいな雰囲気あるじゃん。
それが…車の排気音や、タイヤがホイルスピンする音、カーオーディオから流れる重低音サウンド、どれをとってもこんなにコミカルなファミリー作品に余裕で負けてしまうのだよ。
SINGのサラウンド音響は曖昧な表現がないから、凄くわかりやすい。
例えばモノやキャラクターが左から右に走り去れば、ぴゅーーん!とCGアニメーション作品特有のポップな音で派手に音が走る。
この作品は久しぶりにアトモスすげー!という衝撃だったので「レディ・プレイヤー1」以来の高得点4.8とした。
ネタバレになるから詳しくは書かないけど、コンクリートが崩れる音とか、パニックシーンの迫力が凄い。
それがけっこう貧弱なシステムと音量で表現できているのが不思議。
例えばぼくの5.1.2chアトモスシステムは、フロントが10センチ、センター8センチ、サブウーファー16センチ、サラウンド8.5センチ、天井は6.5センチと低音域はホームシアターとしても貧弱な部類に入る。
こんなシステムでも何度も近所迷惑に怯えて、音量を下げてしまう場面が連発された。
マッドマックスも全編を通して重たい金属音が印象的だけど、SINGのほうがパンチが効いてる。アリースター誕生もオープニングライブのドラムのアタックで必ず音量下げちゃうぐらい強いけど、SINGもなかなかだ。
リアルアトモスがなぜこんなに身体の芯に届く迫力の低音が鳴るのかはぼくにはわからない。
普段はこのシステムで、映画、音楽、ゲーム、YouTubeの全てを再生してるけど、この種の低音が出ることはないんだよ。
ただAVアンプのボリュームを上げれば出るというもんじゃない。
多くのスピーカー(ウーファー)がフォーカス良くオブジェクトとして同時に鳴ることによる感覚的な迫力なのかもしれない。
実際のシステムの音量、音圧は大したことなくても迫力を感じてしまう。
SINGは低音の表現以外でも、もちろんアトモス音響は満喫できる。
首の長いキリンがしゃべるシーンで天井スピーカーが鳴るというベタすぎる高さ表現もあるし、モノの定位感がとにかくはっきりしていて、左側に置いてある目覚まし時計が鳴るシーンなど、ボケっと見てると現実かと思うほど。
SINGを視聴しながら、「家庭の音響でここまで来れたらもう十分じゃないか…」という感覚になった。
ホームシアターをいろいろやってきて、Blu-ray収録のTrue-HD5.1ch作品をけっこう見て、それなりに感動はしてきたつもり。
でもね、慣れてくると、良質な5.1ch作品でも、4KやフルHDで表現される映像世界とのバランスで言えば、もう1歩リアルが足りないという作品も多かった。
もちろんぼくのシステムや、調整も足りていないのかもしれんけど、 家庭用サラウンドフォーマットの限界みたいな感じがあったんだよ。
それがSINGの家庭用アトモスを聞いて、「これだ!」と思った。
この調子で世界中の映画作品がアトモスで製作されたら本当に楽しい時代がくるような気がする。
アトモス発表から10年以上経って何いってんだ?
と思われるかもしれないけど、ぼくはこのアトモスの楽しさを世に広めたいと痛感したから、興味ある人が家で最低限の予算で再現できるように、このサイト頑張るよ(^^)/
SING/シングの世間の評価は3.8
ぼくの評価は4.5
終盤は感動もしたし、ちょっと泣いた。
意外と世間の評価が低くて驚いたくらいだ。
「展開がよくあるパターンのベタな作品、終盤音楽の力を借りて感動させるのがズルい」みたいなコメントが多いね。
最近だとAmazonプライムビデオで無料で見れるから、わざわざBlu-rayを買わなくても良かったんだけど、それだと音声はドルビーデジタルプラス5.1chだからね。
調整用としてではなく、たまーに聴いてドルビーアトモス音響の楽しさを再確認するために1枚持っていたい。
どんなシステムでも、そこそこのサラウンド感を楽しめてしまう収録品質だから、サラウンド調整用には適さない作品。
自分の所有するシステムから「こんな音が出るの?!」…と驚くはず。
SINGのBlu-rayはサラウンドファン必携のコレクターズアイテムだ。
最後まで読んでくれてありがとうございます。
また、映画サラウンド音響レビューで会いましょう(^^)/
⭐映画のある人生をもっと楽しく⭐
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VODはいろいろあるけど、サラウンド5.1ch配信が実用レベルなのは次の3社だけ!