finalのE500というイヤホンがVRとの相性がいいと話題で、最近オキュラスクエスト2でVR遊びしてるぼくにもかなり気になる存在だったので買ってみた。
Amazonレビューでも⭐4.4と高評価が多い
ちなみに、ガジェットにありがちな⭐5つレビューをしてくれたらAmazonギフト1000円プレゼントのようなカードは入ってなかった。
finalは真面目に音響やってきた日本の企業みたいだね。
中華メーカーのような怪しさは感じられず、価格帯も2000円ということで、「少しでもVRをいい音で体験できるようになるなら買ってみようかな?」という気分になる絶妙な商品だ。
スピーカーばかりいじってるぼくにその良さがわかるだろうか?
今回はオキュラスクエスト2に接続してfinalのE500を使ってゲームをしたり、普通に音楽を聞いたり、その他いろいろ試してみたのでレビューする。
目次
final E500でビートセイバー、イヤホンとしての音質をチェック
オキュラスクエスト2のイヤホンジャックに直接E-500を挿してビートセイバーをやってみる。
全体的にあいまいな音がなく、輪郭がハッキリと締まった音。これがビートセイバーのBGM特有のキレッキレのSFチックな音で聴けるのでビートに乗れて楽しい(^^)/
安いヘッドフォンのように低音域を不自然にブーストしたような感じはない。
量感は少ないけど必要な低音はタイトに鳴るタイプのようだ。
低音域の好みって人それぞれだけど、重低音を好むような人が聴いたらかなりデッドな音ともいえる。
ビートというのは難しい。ただ重低音がドスドスくるのが好きな人もいるし、適量がいい人もいる。
ぼくは実は強い重低音が下品と感じるタイプだから、これはこれで好きだね。
オタクだからビートセイバーも5種類ぐらいのサウンドデバイスで遊ぶんだけど、順位をつけるとこんな感じ👇
①クエスト2⇒BT-W3⇒X1600hフルデジタル伝送5.1.2chドルビーサラウンド(8スピーカー)
②final E500
③クエスト2内蔵スピーカー
④Srhythm NC25ヘッドフォン
⑤DAISO 100円イヤホン
①は解説が面倒なので興味がある人だけコチラから⇒
注目はfinalE500が2位と健闘したことだ。
③はぼくが好きなリアルスピーカーなので、やや高めの評価になるのだけど、さすがに低音域の質感と高域の余裕がfinalより劣る。
④はAmazonで人気のBluetoothヘッドホン。このままだと遅延があるので有線で使っている。若者受け人気商品にありがちな低音ブーストタイプで疲れるのでfinalのほうが音が上品。ただしこれ付け心地は素晴らしい。ゲームするとハウジングがメチャ蒸れるのが難点。
⑤は説明不要のダークホース。案外いけるんだけどまぁ負け。
この後のレビューで万能ではないと感じるポイントも多いfinalE500だけど、ビートセイバーや、AudioTripのようなリズム・音ゲーに限っては個人的に100点としたい。(2000円だからね)
Amazonのレビューに多くある「曇った音」というのは感じられなかった。ぼくの耳が悪いのかもしれないけど、むしろ正反対で真面目に正確にハッキリと音の輪郭をトレースするような印象だけどなぁ…
ただし音場の広がりについては上下、左右共に特に特筆すべきところはなかったよ。普通。
ASMR音源を普通のイヤホンと比べて高音質に再生できるか?違いは?
適当にYouTubeで再生回数が多そうな【ASMR動画】をfinal E500でいくつか聞いてみた。
「ASMRって何?」というぼくと同レベルwの人はウィキペディアで⇒
2019年頃が日本での流行のピークみたいで、最近はきかなくなった気もするけど…まぁいい。
なるほど、確かに特化している製品だけあって細かい音はハッキリ聞こえる気がする…(ブラシーボあり)
もう一つ気が付いたのが、そもそもASMR製作側の収録機材がよさそうだ。
ASMR動画はどれも元の音源が超優秀録音。
「final E500を購入したから初めてASMR動画を試してみた!」みたいな場合は音の評価は高くなると思う。
final E500を使うまでもないといえば角が立たない言い方になるのか知らんけど、100円のイヤホンでも十分に音がクリアで差が僅かというか…これを劇的な差というと嘘になるね。
例えば高校生がマックでYouTubeのASMR動画とか見て「これ超きもちぃ~」という用途なら普通のイヤホンでいい気がした。
ゾクッ!とくる快感を期待してただけにやや残念ではあった。Amazonレビューでは褒めちぎっている人多数なので ASMR上級者には違いがわかるのかなぁ…。
DMM動画の女性の声やバイノーラル録音は?
あとはVRといえばDMM系の動画で女性の声などがリアルに聞こえるか気になる人も多いと思う。
45分後…
うん!だいたいわかった。
finalE500で女性の声を聴いたけど、100円のイヤホンに比べて官能的に聞こえる感覚は特にないよ。
というか…むしろ100円イヤホンの方が人間の声に近いかも。
ぼくはどちらかを選べと言われたら100円のイヤホンで鑑賞してしまう。
DMM系の動画に関してはfinalE500を買ったからといって鑑賞の質がアップするわけではなかった。
次にバイノーラル録音。
「バイノーラル録音って何?」というぼくと同レベルの人はウィキペディアで⇒
これはリアルスピーカーでは不可能なしくみで、音の実在感をアップさせようというやつ。
つまりリアルスピーカーだと右耳から入ってくる音はLRのチャンネルの両方が入ってきちゃう。
でもイヤホンのような耳栓型なら右耳から入ってくる音はRchのみにすることができる。これを利用して定位の表現を高めることができる。
過去にTikTokで流行った、イヤホンで聞くと、ホントに右後方の扉をドンドン叩かれた音がしてビックリしてしまうというやつ。
実際にはそこに扉もないのに現実と区別がつかない。
上のウィキペディアのリンクへ飛ぶと、こんなサンプル音源が試せるんだけど、これがわかりやすい。
finalとDAISOで聴き比べしたところ…
ASMRに続きバイノーラル録音でもfinalの明確な優位性は感じられなかった。
普段VRで遊んでいると、まず、どれがバイノーラル録音されている音なのかいまいちわからん…。
YouTubeみたいに「ASMR」で検索すればズラズラでてくるのと違うし、メーカーも特にアピールするわけでもなく自然に使われているステレオ収録方式なんだろね。
それにぼくがオキュラスクエスト2で遊んでる限り、バイノーラル録音を明確に感じたことはないな…
ヘッドセット内蔵スピーカーがデフォルト(遊んでる人が多い)と捉えたら、開発側もイヤホン前提の音作りにはしないような…
「VR、バイノーラルに最適」というキャッチコピーの意味は一体なんだろう?
DAISOで買った100円イヤホンとfinal E500の違い
イヤホンに強いこだわりがなければ、VR用の最初の1本は百均の100円でいいと思うよ。
100均といってもたくさんあるからバラつきはあると思う。
例えば最近のDAISOは100円の最低価格モデル以外に200円、300円モデルなども売ってる。
ぼくはあえて100円を買ってみたんだけどゲームは普通に楽しめる。
イヤホンの音質の差でゲームの体験の差はつきにくい。
最新のゲームのサウンドクオリティがめちゃくちゃ上がっていて、元の音源がとてもクリアなのよ。
それでも差を挙げるとしたら、低音域の表現と音数が多くなったときにちゃんと分離して聴こえるかの2点。
音数というのは、例えばノラジョーンズのピアノ弾き語りなどは100円ので聴いても美しい音がする。
ピアノの伴奏の重さ以外の差は少ない。
しかし、BTSなど複数のボーカルと多くのエフェクトが入る楽曲になると全体の音数が増えて、一人一人が歌ってるというより、なんとなく数人の男性が歌ってるというゴチャっという感じの音に聴こえてしまう。
このあたりの分離して聴こえるか?の部分で差がでる。
これはfinalE500が100円イヤホンにたいして圧勝している。
ゲームをやってみるとケーブルの長さは重要と感じる。たるみはなるべく少ないほうが快適だ。
finalE500は120cm、DAISOは100cm。どちらも長いがDAISOのほうがまし。
多少長くても問題ないだろう?と思われるかもしれないけど、肩のあたりから滑り落ちてコントローラーを持つ腕に絡む。
VR専用ということならぶっちゃけ60cmでいいぐらい。
finalは最近、Bluetoothのワイヤレス製品にも力を入れているので不満のある人はそちらへということなのかもしれないが、それはそれで遅延の問題あるからビートセイバーとかできない。
final E500はVR(OculusQuest2)専用イヤホンと呼べるのか?
結論としては「カッチリとした音の2000円の高音質イヤホン」
高音域も綺麗に鳴るし、高音質と呼んでいいと思うんだけど、ゲームがあんまり愉しくないのよ。
何だかんだでクエスト2もゲームユーザーが多いわけじゃん。
そしたらやっぱりゲームした時にリアルな音が出て欲しい。
ビートセイバーみたいに世界観が固定された空間で鳴る音なら高音質で気持ち良く楽しめるよ。
反対に
オキュラスクエスト2のような内蔵スピーカーがそれなりに良くできたヘッドセットの場合、それを使って遊ぶのがいいと思う。
最初の思い込みがあると思うのよ。
「標準搭載の内蔵スピーカーなんてコストカットの影響をモロに受けた最低限のもので、一応音が出ます程度」
そう思って最初からVR用にイヤホンを買っちゃおうと考えてWeb上を探すとfinalE500と出会うという人は多い。
そもそも音像が頭内に定位してしまうイヤホンというものが、VR体験に最高ではないという矛盾がある。
ヘッドセットのスピーカー、若しくはヘッドホンのほうがリアルな体験には近いかな?
という訳でfinalE500は2000円クラスの高音質なイヤホンではあるんだけど、VR専用というには違和感があったなぁ。